見上げてわかる『戸綿駅』。 太田川を渡ったところにあった。 見上げなかったのでわからなかったのである。 |
ここに駅があるなんてわからくて行き過ぎて戻って感心したのだった
2018『天竜浜名湖鉄道線駅を自転車でめぐる』34
『遠州森駅』を過ぎて、森という地域らしさを感じる山の方に行ってしまいたい気持ちがあったが、この日にうちにめぐりきってしまわないと、またこっちまで自転車で来るのも大変だ、早々にと太田川という川を渡ることにした。
川に差し掛かったところで、景色がいいので、持ってきていたペットボトルの水なんか口にしながら、川を、山を、道を、町を見ていた。
このあたりには、以前オートバイで来たことがあったなあ、なんて思い出していた。
それがどうも、森町の天竜浜名湖鉄道駅がある辺りとうまく頭の中で結びつかなくて、オートバイで来たときは、多分、山から降りてきて、森町とか掛川方面に行かず、川沿いに南に走っていったんだろうなあ、とか思っていた。
このあたりの土地勘というものがないのだった。
めったに来ることもないところだった。
で、『戸綿駅』なのだが、線路があるのがわかるので、このまますすんでいけばわかるよなあ、と考えて、先にすすんだ。
線路は見失っていないのである。
多分、そのうち駅が現れるものだと思っていた。
が、どうも太田川から随分来すぎてやしないか?
ということで、とほほな感じで、戻って、よーく目を凝らして行くことにした。
が、このまま行くと、また太田川じゃないか、ということで、家の、ガレージじゃなくて作業場みたいになっているところに座っている方がいたので、聞いてみた。
それで着くことができたのだった。
待合室の前から撮ったもの。 ホームが続いているのが見えて、高くないところにあるみたいなのだが、 かなり高いところにある。 その分、見晴らしはとてもよかった。 |
何のことはない。
太田川を渡ったところに『戸綿駅』はあったのだった。
しかし、随分高いところにあるものだから、目に入らなかったし、駅はもちろん無人駅で、小さな待合室はあるものの、ここが駅だって分かる人がいるんだろうか? という感じがした。
しかし、階段を登って、ホームに出ると、景色がいい。
辺りがよく見渡せる。
世界は広い、なんて気持ちになれそうだし、こんなところに立つのは昭和っぽいとか言うよりも、ドラマティックな気分になれそうだった。
主人公の高校生はこのあたりに住んで、この駅を利用して高校に行く。
そしていつか、この町とも山や川、広々とした景色ともお別れして、自分の人生のためにどこか別のところにこのホームから出ていくのである。
なーんて。
ホームに立つと、コンクリートの板みたいなプレートが張ってあったと思うのだが、隙間があって、これは大丈夫なのか、という不安な気持ちも生まれて、毎日ここに立つのは大変かも、とドラマティックの裏側を感じたりもした。
この駅がこの企画、天竜浜名湖鉄道線駅の中で強く印象に残った。
この『戸綿駅』だけで、企画の YouTube 動画を作りました。
動画でみて『戸綿駅』を感じてください。
つづく。
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